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熱中症の症状を正しく認識し、正しく対策を‼その②
2018.07.29
前回は、症状について書いていきましたが、今回は症状についての補足と上手な水分補給、塩分補給の仕方、そして予防と対策。こんな人はかかりやすい等を書いていこうと思います。
1.熱中症の初期症状でもある「めまい」の対処法
~熱中症の代表的な初期症状として、めまい(目眩、眩暈)や立ちくらみ、一時的な失神があります。熱失神とも呼ばれ、炎天下や暑い室内での長時間労働やスポーツなどにより体内に熱がこもり、脳への血流が減ることと、脳そのものの温度が上昇することで引き起こされます。
メカニクスとしては、暑さで体温が上昇すると、体にこもった熱を外に逃がして体温を下げようと、「皮ふ」の血管が広がります。すると全身を流れる血液の量が減り、血圧が下がり、脳への血流が減少します。こうした血液や血圧の変化が生じることで、顔面から血の気が失せ、めまいや立ちくらみ、一時的な失神といった「熱失神」の症状へとつながります。呼吸の回数も増え、脈は速く弱くなり、唇のしびれなども見受けられます。
めまいや失神だけが起こることは少なく、全身の倦怠感(だるさ)や吐き気・嘔吐、頭痛などを伴うこともあります。熱失神では、脳への血流が損なわれるために、一時的に気を失い、突然バタンと倒れるようなケースがよく見られます。
熱中症の初期症状であるめまいや立ちくらみなどの基本的な対処法として、先ずは、意識がはっきりしているかを確認しましょう。意識がもうろうとしているようであれば、迷わず医療機関へ。 意識がはっきりしている場合は、以下のような対処法を行ないましょう。
対処法その1. 安全で涼しいところへ移動させましょう!
~この時、自分の足で歩ける状態でもめまいや立ちくらみ、一時的な失神によるふらつき・転倒に注意し、頭を打つなどの2次的被害を防ぐために両側から二人で支えることが大切です。
対処法その2. 横になって休ませましょう!
~足を10cm位高くすることで、心臓への血流が良くなって血圧が上がり、脳への血流を改善させる効果が期待できます。
対処法その3. 保冷剤やペットボトルなどにタオルやハンカチを巻いて、体を冷やしましょう!
~体表近くを走る静脈(太い血管)の通る首筋やわきの下などを冷やしてあげるのがとても効果的です。
対処法その4. 水分補給を行いましょう!
~スポーツドリンクや0.1~0.2%の濃度の食塩水(1ℓの水に対して1~2gの食塩をくわえたもの)などを自分で飲んでもらい、体内から失われた水分・塩分を補います。自分でうまく飲めない場合や、嘔吐や吐き気などがあって水分補給に適さない場合は、速やかに医療機関を受診しましょう!
長くなってしまいましたので今回のポイントの整理です!
熱中症の初期症状であるめまいや立ちくらみ、一時的な失神などの熱失神を生じたときには、クーラーの効いた屋内や涼しい日陰で休ませ、衣服を緩めて風通しを良くし、体を冷やして、適切に水分を補給すれば、多くの場合は改善します。
しばらく様子を見て、症状が改善しないような場合には、医療機関を受診するのが良いでしょう。夏場の屋外や熱のこもる室内での活動の際には、こまめに休息と水分補給を行って、熱失神をはじめとする熱中症の予防を心掛けましょう。
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