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古傷が病むって?
2016.09.21
皆さん、こんばんは、院長の佐藤です。
昔からよく「古傷が痛むと雨が降る」と言いますよね。
一見ただの迷信、思い込みのように思われがちですが、実は天候の変化が人体に様々な
影響を及ぼすことをご存じでしょうか?今日は天気と痛みの関係を整理します。
「古傷」とは、「以前にケガをしたところ」あるいは「古い傷の跡」のことです。過去に傷を負った部位は、表面上は完治したように見えても、皮下(皮膚の下)や筋肉の組織は完全に回復していないことがあります。そのために、血液の流れが悪くなったり、筋肉の収縮が妨げられたリするなど、痛みが生じやすい状態になっていることもあります。
痛みの感じ方は個人差はありますが、頭痛や関節痛の他、交通事故やスポーツによる外傷、手術後の傷跡などに痛みを感じるのが一般的です。女性では、出産時の帝王切開、会陰切開の傷跡がチリチリ、シクシク痛むという人もいます。
では、原因なのですが、雨や寒さの影響、季節の変わり目などに気圧の変化による
「体内での炎症物質の産生」、「自律神経の反応」、「ストレス」が関係しているのではないか?
と考えられています。
原因1.体内での炎症物質の産生
~前線や低気圧が近づき急に気圧が下がると、体内で炎症物質のヒスタミンが発生するとされています。
ヒスタミンは炎症を起こす物質であり、これが普段はおさまっている古傷の炎症を再発させてしまうのではないかと言われています。
また、気圧の低下は体内の水分循環も妨げます。そうすると、血流が悪くなり、身体が浮腫み、水分で膨張した組織が神経に触れヒスタミンの発生と相まって痛みを生じさせると考えられます。
原因2.自律神経の反応
~気圧が低下すると、内耳にある気圧受容器という部分が反応し交感神経が興奮。その際に血管収縮作用のある興奮物質ノルアドレナリンが分泌されます。この分泌物は痛覚神経にも刺激を与えます。これが古傷周囲の痛みがはっきりと意識されてしまうのではないかと考えられています。
原因3.ストレス
~自律神経の乱れは心身のストレスにもつながります。また、古傷の痛みそのものが不安感をもたらし、さらなるストレスを呼び起こすという負のサイクルにも陥る可能性があります。
古傷の痛みの改善方法
以前、冷房病についての投稿でも紹介したかと思いますが、「ゆっくり」が自律神経の乱れを正してくれます。
具体例で説明しますと、例えば3年前に足首を骨折した方は・・・・
1.入浴時、湯船の中で足首を時計回り、反時計回りに10回ずつ回す。
2.外出時、靴下を二枚履く。あるいは、薄手で構わないのでサポーターを靴下の上に履く。
3.足首に負担がかからない、痛みの出ない範囲で有酸素運動を行う。先ずは額にうっすら汗が出る程度に歩いてみましょう。
4.時間があったら、気がついたらとにかく「いい子、いい子」とさする、撫でてあげましょう。
それでも痛みの治まらない場合⇒当院にご相談下さい。
ケガの程度によっては完全に消えない痛みもあるかと思いますが、以上のことを取り組み、それでも拭えないものは「上手に付き合う」という発想も大切です。
当院には古傷の痛み、古い組織の損傷の修復に効果の高い超音波治療器もございます。
あきらめずご相談下さい。(因みに小指の写真は私の小指です。)
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